空室対策
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2026年10月 空室対策、はじめの一歩。
「誰に貸すか」で変わる空室対策
「最大の市場」より「自分の物件が勝てる市場」を探す!空室対策を考える際、「20代の単身者が多い地域だ から若者向けにしよう」と、人口の多さだけでターゲットを決めていませんか?
人口が多い市場は、一見すると需要も大きく見えますが、競合物件も多く、競争が激しい 場合があります。
本当に狙うべきは「最大の市場」ではな く、「自分の物件が勝てる市場」です。
今回は、これまで解説してきた入居者募集の歩留まり分析や、家賃の適正な再設計を成功させるための大前提となる、「誰に選ばれる物件として経営するのか」を見極める市場調査の実務を解説します。

地域の年齢・男女別の人口統計は、市場の大きさを知 る入口にはなりますが、それだけでターゲットを決めるのは危険です。

首都圏4都県出身・在住の有職者を対象にした調査では、20代の37.7%が実家暮らしという結果もあり、年齢人口と実際の賃貸需要は必ずしも一致しません。
また、「未婚」というくくりでも、25歳の新社会人と、65歳の高齢単身者では、求める広さや家賃帯、審査上の課題がまったく異なります。
高齢層は、若年層より市場規模が小さく見えても、物 件の選択肢が不足している層には「満たされていない需要」が存在する可能性があります。

本当に勝てるターゲットを見つけるには、次の3つのデータを重ね合わせることが重要です。

特に③において「過去の入居者属性」だけで決めてしまうのは要注意です。
過去に20代男性ばかりだったとしても、それは単に「これまでの写真や初期費用が若年男性向けだったから」かもしれません。
「これまで住んでいた 人」と「本来なら選んでくれる可能性がある人」を分けて考えるのがポイントです。

集めたデータを基に、「市場規模」「競合の少なさ」「物件との相性」「収益性」の4つの視点でターゲット候補を評価します。

例えば、仮想事例として「築25年・2DK・駅徒歩15 分」の物件を考えてみます。
当初「子育てファミリー向け」 を想定していましたが、周辺には新しい2LDKが多く競争が激しいことが分かりました。
一方で、近隣に病院や工業団地があり、実は「広さと駐車場を求める40~50代の単身勤務者」の長期入居実績があることに気づきます。
そこでメインターゲットを「中高年の単身勤務者」にシフトします。
すると、子ども向け設備を追加するのではなく、一室を寝室、もう一室を「書斎・趣味部屋」として提案し、収納力や駐車場をアピールするなど、打つべき空室対策が一変します。
ターゲットが決まれば、導入すべき設備、 写真、募集コピー、家賃設定、仲介会社への伝え方までが 一本の線でつながります。

空室対策は「何を付けるか」から考えるのではなく、「誰に選ばれるか」から逆算する。

これが、空室リスクを抑え、収益改善につなげる賃貸経営のサイクルです。
まずは、自物件の「本当に勝てる市場」 を再定義することから始めてみてはいかがでしょうか。


