空室対策
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2026年6月 空室対策、はじめの一歩。
空室対策、 はじめの一歩。
競合が少ない 市場を狙う
「ペット可」から「ペット共生型」への転換と、 数字で読み解く投資回収のシミュレーション
少子高齢化やライフスタイルの多様化を背景に、 ペットを家族として迎える世帯は底堅い推移を見せています。
データによれば、現在ペットを飼育している人は28.6%に上り、一定規模の需要が存在し、潜在 的なニーズも見込め ます(※1)。
一方で、 不動産ポータルサイトのデータを見ると、 ペット飼育相談が可能な賃貸物件の掲載割合は19.3%で、 全体の2割にも届いていません(※2)。
需要に対する明確な供給不足が存在しているのが現在の賃貸市場です。
ペット需要は高いのに 受け皿が少ない
現在ペットを飼っている人 28.6% ペット飼育相談が可能な賃貸物件 19.3%
需要 > 供給
差別化の余地がある市場
① 安易な「ペット可」が招く修繕費の罠
この需給ギャップを見て「小型犬1匹可・敷金プラス 1ヶ月」と安易に条件を緩和する空室対策があります。
しかし、これには経営上のリスクが伴います。
一般的な内装のままペット飼育を許可すると、退去時に床のキズや壁の汚損、染み付いたニオイにより多額の原状回復費用が発生しやすくなります。
結果として、割増で預かった敷金ではカバーしきれず、手残りの 現金が目減りしてしまうケースが少なくありません。
表面的な空室は埋まっても、退去時の精算で利益 を吐き出しては本末転倒です。
② 予防的投資としての「ペット共生型」設備
そこで重要になるのが、単に条件を緩和する「ペット可物件」ではなく、修繕費や長期入居まで見据えた 「ペット共生型物件」へのアップデートです。
例えば、滑りにくく傷がつきにくいペット対応のクッションフロア(CF)や、腰高までの汚れ防止クロス、見切り材の導入です。一見すると入居者に向けたサービスに見えますが、経営視点で見れば「退去時の高額な修繕費を防ぐための予防的投資」となります。
3 経営判断を左右する「居住」と「回収」
ペット共生型のメリットは、家賃プレミアムだけではありません。ペット可物件は供給が限られるため、入居 者にとって住み替え先を見つけにくく、長期入居につながりやすいと考えられます(※3)。
こうした特性を踏まえると、設備投資は「家賃アップ」 と「長期入居」の両面から回収を見込みやすくなります。
★ 数字で見る投資回収イメージ
①追加改修費 15万円 ペット対応床材・クロスの 小規模改修を想定
②家賃アップ 月額5,000円 近隣相場より上乗せ 長期入居を想定
③入居期間 4年間(48ヶ月)
⇓
5,000円 × 48ヶ月 = 24万円
24万円 ー 15万円 = +9万円
★さらに期待できる効果
空室期間の短縮 入退去回数 の減少 募集経費 の削減 床・壁の全面 張り替えリスク を抑制
4 ペット専用特約の重要性
ハード面の投資とあわせて重要なのが、「契約・特 約」の整備です。
退去時のトラブルを防ぐため、国土交 通省のガイドライン(※4)を踏まえ、消臭・消毒費用の負担や禁止行為などを特約で明確にします。
これにより、敷金精算トラブルを抑え、原状回復をスムーズに進めやすくなります。
データに基づいた戦略的なバリューアップを
ペット需要の取り込みは有効ですが、単なる条件緩和ではなく、
設備投資と契約整備をセットで行うこと が安定経営の鍵です。
退去予定や長期空室のある物 件では、投資回収を見据えたペット対応設備への変更や
特約の見直しについて、管理会社にシミュレーショ ンを依頼してみてはいかがでしょうか。
計画的なバリューアップが、収益基盤の強化につながります。
【出典・参考データ】
(※1)クロス・マーケティング「ペットに関する調査(2024年)」
(※2)LIFULL「ペットとの住まい探しの実態調査(2025年)」
(※3)同上
(※4)国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」


