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No.35 入居者の「カスタマイズしたい」ニーズとは

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  • No.35 入居者の「カスタマイズしたい」ニーズとは

        

    リクルートが去年、全国を対象に行った賃貸物件の入居者ニーズに関するアンケー
    ト調査で、「希望に沿わない賃貸物件を自分でリフォーム・カスタマイズしたい部
    分」に関する回答の上位10項目のうち、何と5項目が「収納に関するもの」でした。


     賃貸住宅に暮らす多くの方々が、収納に関して不満を持っていることの裏返しである
    と思います。挙がった項目は、

    1.棚やフックを付ける。2.収納内部の仕様を変える。

    3.部屋のサイズに合う「作り付け収納」を付ける。

    4.物干しざおを掛けるフックを取り付ける。

    5.トイレに収納棚を設置する。

    となっています。


    「では、入居者さんに自分で取り付けてもらえばいいの?」と思いがちですがそれは
    難しいでしょう。なぜならば、賃借人の方には原状回復義務があるからです。

     

     

     このアンケート調査も、「原状回復義務が無いことを前提として回答して下さい」となって
    いました。ここから学ぶべきことは、「賃貸物件の入居者さんは収納に不満があるけ
    れど、原状回復義務があるから自分で工事をするわけにも行かず我慢している」とい
    うことです。それならば貸主側として、何をすればよいのでしょうか。

     


     このニーズを最初から満たしてあげるようにすれば、入居者さんに喜ばれるお部屋
    が出来るということになります。とは言え、入居者さんが持ち込む家具類の邪魔になっ
    ては逆効果になりかねないので、多くの人が欲しいであろう場所に設置するのが大切
    だと思います。一つずつ具体的に見て行きましょう。

     


    1.棚やフックを付ける
     こちらは、玄関周りなどに有効です。特にフックは、アンケートでも「コート掛け」
    が多く要望されています。玄関周りに来客用のコート掛けや、帽子掛けが有ると便利ですね。
    ですね。宅配便用の印鑑置き場や、鍵類を掛けたり置いたりする場所も有るとさらに
    便利です。しかし賃貸住宅ではなかなか広い玄関は望めないので、入居者さんは傘を
    置く場所や来客用のスリッパを置く場所にも困っているようです。このような収納ニ
    ーズを満たしたリフォームを取り入れることは、空室対策にとても役立ちます。

     

    2.収納内部の仕様を変える
     これは、収納やクローゼット内部に棚やハンガーバーを追加したいという入居者の
    ニーズです。収納が大きいのは良いことですが、たいていは内部が棚板1枚だったり、
    ハンガーバー1本だったりすることが多いと思います。新聞広告に入ってくる新築分
    譲マンションのチラシを見ると最新の住まいへのニーズがよく分かりますが、収納の
    内部にはかなりの確率で可動棚が設置されています。持ち物に合わせて動かすことが
    出来るので、とても便利です。「でも入居者さんが収納家具を買うのでは?」という
    意見をよく聞きますが、引越しの片付けで大変な中、収納のサイズを測ってそれに合
    う収納家具をホームセンターに買いに行くのは面倒な作業です。最初から可動棚が付
    いていたら、特に女性のお客様はとても喜びます。そういう一手間が、そのお部屋に
    申し込みをもらう決め手になるのです。

     

    3.部屋のサイズに合う作り付け収納を付ける
     大家さんのお宅を訪問すると大抵は大きなタンスがたくさんあるのですが、最近の
    賃貸の入居者さんは昔と違ってタンスを持っていない方がほとんどです。お引越しの
    度に大きなタンスを運ぶのも大変ですし、引越し先の賃貸物件にはたいていクローゼ
    ットが付いています。そうなると、入居するご家族が持っているであろう洋服などに
    見合った量の収納やクローゼットが無い物件は、選ばれにくくなって来ます。よほど
    長く住むと決めない限り、自分たちで新たにタンスやクローゼットを買うという選択
    肢は今の入居者さんには無いのです。お部屋を提供する側で、過去の入居者さんや今
    住んでいる入居者さんの家族構成を知り、その家族が必要な収納量を満たしているか
    を考えることが大切です。もしも収納が足りなければ、間取りの許す限り作り付けに
    してあげると良いと思います。

     

    4.物干し竿を掛けるフックを取り付ける
     これは、「室内に洗濯物を干したい」というニーズを表していると思います。忙し
    く共働きする家族が増えたために、洗濯物をバルコニーに干す人はかなり減り、室内
    干しの設備の人気が高まっています。洗濯機からの導線を考えて、家事をする方が洗
    濯物を楽に干せて、スムーズに畳めるような場所、そしてもちろん、なるべく乾きや
    すく普段の生活に邪魔にならない場所を考えて、物干しフックを設置したり、それに
    変わる室内物干し場所を作ってあげると良いでしょう。

     

    5.トイレに収納棚を設置する
     お持ちの賃貸物件のトイレに棚がないとしたら、すぐにでも取り付けて欲しいと思
    います。棚板1枚で十分です。トイレに棚がない場合、入居者さんはトイレットペー
    パーの予備を置くために突っ張り棚などを設置するか、自分でトイレットペーパーの
    入れ物を用意するか、さもなくば袋ごと床にそのまま置くことになると思います。誰
    でも必要な物ですから、最初から付けて差し上げてはいかがでしょう。12ロールの
    トイレットペーパーと、余裕があればボックスティの予備も置けるような高さに棚を
    作ってあげると、使う人は喜ぶはずです。住む方の気持ちになって不便な部分を解
    消し、より住みやすくして差し上げるのが、いい人に長く住んでもらえる方法の王道で
    あると思います。さほどコストのかからないものも多いですから、是非チャレンジして

    みて下さい。

     

     

     

     

     

     

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