2020年6月田中 「争続」を防いで「笑顔相続」を実現する | さいたま市の賃貸は株式会社 別所不動産にお任せ下さい!

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ワンポイント税務

  • 「争続」を防いで「笑顔相続」を実現する

    2020年6月

        

     相続といえば、①税額を下げる、②納税資源を用意する、という対策が思い浮かびますが、もうひとつ「円満に済ませる」ことも大切なゴールとなります。これを私たちは「笑顔相続」と称しています。これから数回にわたり、大家さんの「笑顔相続」の実現に役立つ情報を届けさせていただきます。
     一般社団法人相続診断協会代表理事小川実



    「笑顔相続」とは被相続人が亡くなった時

    ①残された家族の故人への感謝があふれてる
    ②残された家族がこれからも仲良くやっていこうという関係が保たれている
    ②相続税も心配なく払える様に納税対策がしっかりと行われている


    この3 つが整っている相続です。

     相続のときに遺産分割で揉めて、家族関係が壊れてしまう事を私どもでは「争族」と呼んでいます。生前対策の賃貸経営に成功されていても、亡くなった後、残された家族が揉めてしまうようではその成果も半減してしまいます。争族はあってはならない親不孝だと思いますが、後を絶たないのも事実で、年間で15,000 件程度の遺産分割審判や調停が行われています。

     「争族」はなぜ起こってしまうのでしょうか?一番の原因は、遺産を法定相続分どおりに分けられないからです。日本の相続における資産の約50 %は不動産です。自宅やアパートやマンション、田畑や山林など種別もいろいろです。この不動産を法定相続分どおり分けることはほぼ不可能に近いのですが、それを法定分どおりに分けようとするために争族が起こっているケースをよく見ます。「争族の原因は不動産」と言っても過言ではないのです。

     誰しも収益性の高い駅前のビルやマンションは欲しいが、利用価値の低い土地や古く入居者がいないアパートは望まないでしょう。かと言って、「不動産を法定相続分どおりに共有」にしたら、ビルを修理しようとしても費用を出せない人がいたり、処分しようと思っても意見がまとまらないなど、共有は余計にもめる原因となります。このように財産の多くを不動産が占めている相続は揉めやすいし難しい・・・のです。
    では、不動産を資産として多く持つ方はどの様にお子さんや次世代に受け渡していったらよいのでしょうか?

     相続対策をする場合には、まず第一に重要なのは「現状分析」です。被相続人となる方のすべての財産を評価し、相続税額を計算します。その不動産については、

    ①評価はいくらか︖
    ②キャッシュフローはいくらか︖
    ③将来の修理費用の見込みは︖
    ④売却するとしたらいくらで売れるか︖
    ⑤都市計画などの進捗はどうか?


    などを確認します。そうすることで、不動産を受け継ぐ者が得る「利益」と、背負う「義務」を明確にしていただきたいのです。子どもたちが「良いようにするだろう。自分の子に限って揉めるはずないだろう。」と考えるのはもはや幻想なのかもしれません。全ての財産・不動産の現状をしっかりと把握して、誰にどの財産を受け継いで欲しいかをしっかりと決めて、具体的な遺産分割を考え、遺言として残して下さい。その際に重要なことは、大家さん自身の歴史、不動産の歴史を付言事項として伝えることです。
    少し大げさかもしれませんが、

    自身が何を大切に、誰を大切に生きてきたか?
    その不動産が、どの様に受け継がれてきたか?


     このような想いを親が子に伝えて、さらに「どうしたいか」という親の気持ちを伝えたうえで家族で話し合いをする、という手続きが必要です。大家さんご自身の歴史とその不動産の歴史を考えれば、受け継がせる人が誰
    かは自然と分かってくるものですし、それを伝えられた相続人は、法定相続分どおりではなくても納得するものです。「家族の歴史の詰まった大切な財産を笑顔で受け渡していく」という幸せな相続を、遺言と付言事項によって実現してください。

     次回は「現状分析をする際の注意点」、そして3回目には「遺言と付言事項について」をお伝えします。