夜逃げの荷物を処分してもよいのか!?|武蔵浦和の賃貸のことなら別所不動産

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賃貸Q&A

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  • 夜逃げの荷物を処分してもよいのか!?

        

    A.ふた昔くらい前なら、大家さんや管理会社が、「家賃を払わず夜逃げしたのだから家財道具を処分する!」なんて実力行使を、平気で行う時代が、確かにありました。

     でも、その頃の法律が緩(ゆる)かった訳ではなく、それは昔も今も「自力救済」と言われる違法行為になりますし、「住居侵入」という刑事罰に問われる可能性もあります。家賃を5ヶ月未納していても、大家さんが部屋に入ったり荷物を処分することは出来ないのです。
     賃貸の支払いは賃貸借契約の締結をもってスタートします。借主は「家賃を払う」と約束し、貸主は「安心して暮らせる住居の提供」を約束します。ところが途中から、借主が家賃を払わないという事態が、たまに起こります。もし飲食店で、お金を払うと約束したから食事を提供したのに、その約束を拒否したら警察に突き出されます。賃貸借契約も同じように思えるのですが、「滞納が犯罪であると規定している法律が無い」ので、警察も民事不介入として関わってくれません。無銭飲食
    は犯罪なのに家賃滞納は犯罪ではないのですね。警察が「民事だから介入してくれない」なら、民事の争いでは裁判所で行う法的手続きが、唯一の正しい解決法となります。


     先日、自力救済について考えさせられる滞納案件がありました。借主が数ヶ月も家賃を払わず連絡も取れなくなったので、連帯保証人(以下保証人)へ督促をかけました。借主は保証人とも連絡がつかず行方不明状態だったので、万が一の事を考えて、警察官同行で合鍵を使い、室内を安否確認しました。幸い室内で倒れている事態ではありませんでしたが、3 DK の室内には家財道具一式が残されています。ちょうど、今回ご質問をいただいた大家さんと同じような状況ですね。同行した保証人から「夜逃げみたいだから、部屋の荷物を捨てるので解約して下さい」と言われました。こんな場合、大家さんでしたらどう考えるでしょうか?

     私が保証人に、「他人の物を勝手に捨てる事は出来ませんよ」と説明したところ、「そんな杓子定規なこと言っていたら、いつまでも解約出来なくて立替え払いが続くじゃないか!」と興奮気味で仰いました。もちろん保証人さんの気持ちも分かりますし、立て替え払いをする気持ちがあるだけ真面目な方だとも思います。それでも、「合法的に問題なく解約するには明渡し訴訟をしないとダメです」と、説明したところで、「それなら自己責任で撤去するので鍵を貸して欲しい」と言われました。しかし、それも断りました。この段階で保証人が、既に借主より鍵を預かっていたら、「勝手に保証人が撤去した」と言い訳できそうですが、貸主が合鍵を貸し出して「自力救済を手伝った」と言われるのは困るのです。

     保証人からの圧力を受けながらも、明渡し訴訟の準備を進めて更に1ヶ月が経過したとき、保証人のところへ借主本人より「連絡の出来ない場所へ行っていた」との電話があり、ちゃっかり帰宅しました。すぐに解約の意思表示があり、滞納金を支払って退去して行きました。「連絡の出来ない場所」とはどこなのか分かりませんが、とにかく、人に言えない理由で連絡がつけられなかったようです・・・。もし、保証人に鍵を貸し出して、室内の残置物を撤去していたら、貸主も自力救済に手を貸したとして、場合によっては訴えられたりしていたかも知れません。揚げ足を取られるような事をして後々の心配するよりも、たとえ時間がかかっても、正しい手続きを行う事の大切さを再確認させられた事件でした。

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