立退き交渉の進め方|武蔵浦和の賃貸のことなら別所不動産

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  • 立退き交渉の進め方

    vol.6

        

    Q.木造で築38年のアパートを所有しています。20戸中10戸が入居しています。
    老朽化が激しく修理もままならないですし、このまま子供に相続させては大変なので、自分の代での建替えを考えています。
    立退き交渉をするときの注意点などをお教えください。



    A.立地が良いということは、路線価の評価も高いので相続税の心配もありますね。

     

    相続税が課せられたとき、相続人は「売ること」もままならないでしょうから、納税やその後の賃貸経営の苦労を背負い込むことになってお気の毒です。仰る通り、何とかご自分の代で整理するべきですね。

    立ち退き交渉のポイントはいくつかあります。

    ひとつめは「立退き料」の問題です。立退き料に相場はありませんが、
    ①次に借りるのに必要な費用(礼金・敷金・仲介手数料・前家賃など)
    ②引越し費用
    ③賃料の差額(同程度の住宅と家賃の差がある場合)
    ④迷惑料として+アルファ(家主の都合で移ってもらうので) 以上の合計となります。
    礼金・敷金の相場によって地域で異なりますが、およそ家賃の8ヶ月~10ヶ月くらいではないでしょうか。

    Q.そんなにかかりますか?

    A.これは平均的な数字です。相手(借主)によって大きな違いがあります。
    ①と②の実費で承諾してくれる(中には立退き料を要求しない「聖人」のような)人がいますし、家賃の5年や10年分を要求する「強欲借主」もいます。これらは交渉してみないと分かりません。
    定期借家契約でなければ家主都合の解約は簡単に認めてもらえません。ある程度の立退き料の覚悟は必要です。

    Q.家主都合の解約が認められないとは?

    A.ポイントの2つ目が「家主の立場を理解すること」です。
    普通借家契約においては、家主の都合による解約には「正当事由」が必要とされています。

    今回の理由は「築38年による老朽化のため借主に身の危険が及ぶ」ということだと思いますが、本来は家主にその修繕義務があるのです。
    そのための修繕費用が莫大で、費用対効果が得られないなどの事情が証明されない限り、なかなか正当事由は認められないようです。つまり「家主都合の解約は認められにくい」のです。
    この正当事由は立退料を積むことによって補完することができます。

    Q.契約書には「6ヶ月前通知で解約できる」と書いてありますが無意味ですか?

    A.無意味ではありません。借主さんとの交渉は「6ヶ月前通知」の条項を元に行います。
    つまり「契約書に基づきまして、本日から6ヶ月で契約は解除となりますので、よろしくお願いします」というようにお話します。
    あくまでも双方が合意した契約内容に基づいて交渉をします。ただし、合意が得られずに争いとなったときは「正当事由」という壁が立ちはだかることを承知しておく必要があるのです。争ったら家主側が不利になるからです。
    だから「ある程度」の立退き料を覚悟していただきたいのと、交渉も慎重に進めていただきたいのです。
    いきなり内容証明郵便を送りつけるような行為は相手を身構えさせてしまうので、必ず顔を合わせて説明してください。

    Q.交渉するときに気を付けるべきことは他にありますか?

    A.ポイントの3つ目は「交渉の進め方」です。
    10世帯のうち、交渉が楽に進められそうな借主から先に合意書を取り付けるようにします。スピードが大事です。

    交渉開始から時間をかけると知人に相談されてしまいます。借主さん同志をできるだけ切り離すようにするのです。難題を突き付けてきそうな借主との交渉は後回しにした方がいいでしょう。

    最初に立退き料を6ヶ月分を提示して、早く応じてくれたら「もっと多く支払う」という条件とするのも効果があります
    争ったら家主が不利になることを踏まえて、あくまでも「理解して承諾してもらう」ための交渉に徹するべきです。

    なお、募集や管理を依頼している不動産会社に交渉を委任するという選択肢も当然にあります。
    その場合、募集や管理業務の中に「立ち退き交渉」は含まれていないのが通常ですので、別途の報酬条件が必要となる場合もあります。
    立退き完了のあとの建築プロデュースを依頼するとか、土地の売却を任せるとかの成功報酬を提示するなどです。
    いずれにしても、建物の取壊しのゴールを見定めて、そこに向かって具体的な行動を開始されることをお勧めします。

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