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  • No.10「繁忙期に向けて」

        

    2014年1月です。これから3月初旬までが繁忙期となりますが、
    この期間のオーナーの目標はズバリ「満室」にすることでしょう。
    繁忙期は、部屋を探す人が多い反面、募集しているライバル物件も多くなります。
    しかも2か月間の短期勝負です。
    この勝負に勝つために準備できることを考えてみました。


      お部屋を探しているお客様は、膨大な情報の中から自分の希望の部屋を素早く見つけるために、細かな条件設定で探します。
     まず、間取と家賃と場所(駅や地域など)で検索します。
    オーナーにとっては主要条件なので簡単には変えられませんが、たとえば家賃が60000 円なら、59000 円の方が「選ばれやすい」という側面があります。
      次にもっと細かな条件で絞込みます。「礼金・敷金ゼロ」「フリーレント」などの初期費用や、「エアコンつき」「インターネット無料」「追い炊き機能」「TV付きインタホン」などの設備面などです。これらの条件に適合する項目が多いほど選ばれる可能性が高い、ということになります。

      適合させるために、今からでも間に合う対策はないでしょうか。もし条件を良くするなら、探しているお客様が多い時期のほうが有利です。

    お部屋を見て気に入っていただく

      内見に訪れたお客様は、外観を見て、通路を歩いて、そして部屋に至ります。
    部屋に辿り着くまでの間が、汚れていたり乱れていたら印象が下がります。外観や通路に大きな費用や手間をかけるのではなく、マイナスポイントとなるものを、出来る限り排除します。

     

    そして室内。室内は入ったときの第一印象がとても大切です。
    少し費用がかかりますが、家具をセットしたり、照明器具やカーテンを付けると見栄えが違います。無地のクロスが多い中で、色や柄のあるアクセントクロスが壁を覆っていれば、お客様に大きなインパクトを与えることができます。オーナーからの「ウエルカムメッセージ」なども効果大です。

    せっかく見に来てくれたのですから、「気に入っていただくための工夫」を出来る限りしたいものです。

    条件交渉への対応を決めておく

      最近は、気に入ったお部屋に対して、条件交渉をしてくるお客様が多くなりました。
    条件交渉に応じるかどうかは、お部屋やオーナー様次第ですが、条件交渉に対して、どのように対処すべきかを、ある程度は決めておくべきです。
    そのほうが、営業スタッフが的確に対処できて、お客様を逃すことがありません。

      たとえば「家賃を少し下げて」という交渉に対しては、
    「礼金を1か月分少なくする」「家賃を1か月フリーレントにする」などの条件で応じることができます。

      仮に家賃が72000円で、入居期間が3年間と想定した場合、家賃を2000円下げるのと、
    最初の1か月をフリーレントにするのと、3年間のオーナーの収入は同じ額になります。
    礼金を1か月分少なくするのも同じです。家賃を下げて契約するよりも、他の入居者への影響が少なく済みますね。

      または、エアコン、TV付きインタホン、洗浄機能付き便座等の人気設備をセットで付ける、という条件を出すのはどうでしょうか。出費は72000円を超えますが、その分はオーナーの資産が増えるのですから、収入を減らすよりいい作戦だと思います。インターネット料金を無料(オーナー負担)にする、という条件もありますね。

    条件交渉を繰り出すお客様に対しては、その場で結論を出さないと「取り逃がしてしまう」ことがあります。
    「オーナーに相談しておきますので」と言って結論を後日にすると気が変わってしまうのです。その場で、入居申込受付まで一気に済ませて、申込みを確実にしたいものです。

    条件交渉に応じるか応じないか、応じるなら「どのように」応じるか、ある程度の範囲があらかじめ決まっていると、営業スタッフは的確に対処しやすくなります。お客様を「逃す」ことがなくなります。

     

    期間限定のキャンペーン

     

    業界新聞の記事で、「2月中に申し込まれた方は〇〇のサービスをします」という、期間限定のキャンペーンを実施しているオーナーが紹介されていました。

    〇〇のところは「1か月のフリーレント」だったり「エアコン」だったりするのでしょう。繁忙期のお客様は「3月までに決めたい」という事情の方が多いので、このような「決断を急がせる仕掛け」は効果がありそうです。

    繁忙期の2か月余りは特別な期間です。
    お部屋を探すお客様が増えるので、「家賃が高めでも決まるだろう」というものではありません。募集するライバルも増えますから、この短い期間に、いかにアピールして「見つけて選んでもらうか」が課題となります。そのために出来ることをしましょう。

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