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賃貸経営塾

  • No.15 閑散期の空室対策の考え方

        

    賃貸の繁忙期と閑散期とは何でしょうか。
    春と秋に多くの空室が供給され、一方で大勢の入居希望者が部屋を探します。それで忙しいので繁忙期と言うのですが、これは不動産会社から見た呼び名ですね。

     

    オーナーとしてはこの短い期間に退室に伴う空室を埋める必要があります。

      借主の退室を早く知り、大量の空室情報の中から「見つけて」もらう工夫と「決めて」もらうための賃貸条件を提示します。
    この時期の入居希望者は時間の制約があるので決断が速いのです。これが繁忙期に必要な心得です。

    閑散期とは繁忙期以外の期間を言いますが、空室の供給が減少し(退室が減るので)部屋を探す需要も極端に少なくなります。
    この期間での借主の退室を極力避けたいところです。

    そして閑散期の空室対策は基本に立ち返った施策をとることが大切です。閑散期の空室対策を考えてみましょう。

    空室対策とは、家賃を下げるか、物件の価値を高めるか、または募集方法を強化する、という三つの施策が中心です。

     

    家賃を下げる手段

    まずは、家賃を下げる手段から考えてみましょう。

      年数の経過に応じた何の工夫もしなければ、家賃の下落は避けられません。物件(部屋や設備)が古くなり、新築が供給されるからです。
      たとえ工夫をしたとしても、地域の賃料相場が下がれば家賃の値下げを強いられるでしょう。そのときは、物件の価値に合った「適正賃料」を把握していることが重要です。

      家賃を値下げするなら、その適正賃料より「心もち」低く家賃設定することで、お客様に「割安感・お得感」を感じていただけます。
    この「さじ加減」は重要ですね。

     

    ただし、空室対策を「家賃の値下げ」だけで対応していると問題が起こります。

    まず既存の借主から値下げを要求されます。インターネットで募集するので「家賃の値下げ」を隠すことはできません。更新(自動更新なら2年)のタイミングでは応じざるを得ないのではないでしょうか。

    入居者の質(ヒューマングレード)が下がるという懸念もあります。その賃料水準でしか住めない方たちが集まるので、滞納やクレームが増える場合もあります。

    そして、最後の「立ち退き交渉」が困難になる可能性が高いです。
    もし「家賃の値下げ」だけで対応するなら、築20年を超えたところから定期借家契約に切り替えるのも、ひとつの方針です。

    物件の価値を高める手段

    つぎに物件の価値を高める手段を考えてみましょう。物件(部屋や設備)の価値を高めるというと、

    ・外壁を塗り替えたり
    ・間取を変更したり
    ・設備の交換や新設をする

    というようなリニューアルを思い浮かべますが、まずは費用のかからない方法から考えてみましょう。

    サービスの質を高める

      賃貸経営はホテルや旅館と同じ「サービス業」として捉えれば、「サービスの質」を高めることです。

      最もシンプルで効果的なのは日常清掃の実施です。汚れたエントランスや通路の中で暮らしたい、と考えている人はいないですね。整理整頓された共用部分は、お部屋の内見に訪れたお客様にも好印象です。

    サービスといえば、長く住んでいただいた借主に感謝とプレゼントを提供する、というアイデアもあります。
    プレゼントするのは「TVモニタ付きインタホン」とか「エアコン」などの室内設備です。これなら、プレゼントとは言うものの、借主が退去時に「持っていく」ことはありません。オーナーの資産が増えるだけです。

      借主の希望する設備は、そこで暮らす人のニーズが反映されていますので、次の募集時には戦力になります。一石二鳥ですね。

    外観の見栄えをよくする

    少しの工夫で「外観の見栄えをよくする」という手法もあります。

    まずガーデニングです。建物の周りとかエントランスと共用部分に、いつも綺麗な草花があったら、それは借主への大きなサービスになるでしょう。草花を見て心が和まない人はいないはずです。もし十分なスペースがないならプランターでもOKです。

    またガーデニングというと季節ごとに植え替えるのが面倒と考えてしまいますが、それも花を選ぶことで解消できます。

    ある雑誌には「パンジーとポーチュラカ」が勧められていましたが、このふたつだけで一年がもつそうです(写真参照)。

     

     

    少し高度なテクニックかもしれませんがライティングも外観の見栄えアップに効果的です。昼間と夜(夕方)のギャップが、住む人を楽しませてくれるのです。

    お部屋の内見客が夕方から夜にかけて訪れたら、強いインパクトを感じていただけますね。「こういう事をする物件(オーナーさん)は、いい生活を提供してくれそう」と思っていただけると思います。

    特に過剰に飾り立てる必要はなく「ほっとするような明かり」で十分です。最近では、様々なライトがありますので売り場を眺めているとアイデアが湧いてくるのではないでしょうか。

    住宅設備を追加する

    次は、やはり住宅設備です。

    入居者アンケートによって人気の高い設備の上位にあるのは、エアコン、追い炊き、TVモニタ付きインタホン、高速インターネットなどです。

    これらは、設置した時の費用対効果が高いはずです(9万円のエアコンを60回払いで設置しても月々の支払いは1500円です)。

    女性に人気なのはセキュリティ設備です。
    オートロックが無理なら、電子錠、防犯カメラなど。

    最近では外からスマホで操作できたり確認できる便利なものが発売されています。「何でもスマホ世代」には訴求力が高いのではないでしょうか。

     

    壁紙(クロス)を工夫するのも簡単で効果があります。
      白色系の無地が圧倒的に多い中でカラーや模様のある壁紙(クロス)は人気が高いでしょう。インパクトが強すぎる色や模様なら、一面だけ使う方法もありますし、これが個性的に映ります。

    募集条件や入居条件で工夫する

    募集条件や入居条件で工夫する方法もあります。

       「〇ヶ月はフリーレント」「〇ヶ月は家賃が100円」「〇ヶ月は家賃が半額」などの方法は、家賃を下げるより、一時(いっとき)だけの収入減少で処理できます。
    「家具や家電付き」という貸し方も、部屋を見に訪れたお客様に強い印象を与えるはずです。

      空室対策の基本は、まず「費用のかからない方法」から検討するのが順序です。でも、建物が築20年を超えたら、次の20年のために「外壁の塗り替え」「間取の変更」「設備の交換や新設」のような大規模なリニューアルを考える時期です。
    あと20年、賃貸経営を続ける予定でしたらベストタイミングでしょう。

      ただし、多額の費用を投資することになりますので、回収できるかどうかの検討を慎重に行う必要がありますね。
    その具体的な考え方については、次の機会がありましたら伝えさせていただきたいと思います。

      閑散期の空室対策は、入居者サービスを念頭においた基本的な施策が中心となります。それを、オーナーと私たち管理会社が力を合わせて行う必要があります。

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