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  • No.51 DIY型賃貸借は築年を経た物件の空室対策として有効か!?

        

    賃貸住宅の大家さんの一番の悩みは、いつの時代も空室ですね。リフォームする事によって今の入居者の好みを反映させようと思っても、限られた予算の中で「何をやったら良いのか」迷ってしまいますよね。

    賃貸住宅の大家さんの一番の悩みは、いつの時代も空室ですね。リフォームする事によって今の入居者の好みを反映させようと思っても、限られた予算の中で「何をやったら良いのか」迷ってしまいますよね。「入居者の人気設備ランキング」などに載っている設備を全て設置して、流行りの内装を全て取り入れていたら、お金がかかりすぎてしまいます。最近は入居者ニーズが多様化して入居する人によっても要望は様々です。とてもすべての要望に応えることはできません。まだ見ぬ未来の入居者の好みを探るのは難しいものです。それならば、入居者自身に「自分の好みに合ったお部屋に変えてもらう」ということを可能にしてはどうでしょうか?それならば「そんな部屋に住みたい」という入居者が見つかるのでは…という考えの元に創設されたのが、前回ご紹介した「DIY 賃貸」なのです。
     
    知識不足を補うためのガイドラインを公表 前回は国交省が「DIY 型賃貸借」の契約書式例と、その活用にあたってのガイドブックを公表して、「DIY 賃貸を推進している」というお話しをしました。実は、国交省が調査したところDIY 賃貸についての世間の認知度が10%を切るという低い数字なので、不動産管理会社とも協力しながら浸透させていこうという動きが出てきています。国交省は、当初一戸建ての空き家問題を解決するためにこの仕組みを作りましたが、管理業界が協力することで、DIY 賃貸は「空室に悩む大家さんにも役立つ仕組み」になりそうなのです。その動きとしては、まずDIY 賃貸のガイドブック第二弾が来年3 月に出る予定です。空室を抱えている大家さんや管理会社にとって分かりやすく使いやすいものに改善されます。



      しかしそれでも、建築や工事の知識が少ない管理会社や大家さんが安心して取り組むには知識が足らないので、その問題を解決するための動きも出てきています。国交省の後押しを受けながら、公益財団法人の日管協が建築やリノベーションに詳しい民間団体とともに「賃貸DIY ガイドライン」を作成して、その第一弾を年内に公表する準備を進めています。まず手始めに、建築基準法の内装制限についての解説をして、建物の構造別に「どの部分をどこまでDIY して良いか」の基準を分かりやすく解説します。これによって、建物のどの部分をDIY して大丈夫かが、大家さんと管理会社に理解できて、入居者にも安心して説明出来るようになります。DIY 賃貸の制度の説明や契約関係は国交省の契約書や「ガイドブック」、具体的な取り入れ方については民間が作る「ガイドライン」を参考に、という流れになります(ガ イドブックとガイドラインの名称が似ているので分かりにくい
    ですね)。




    DIY賃貸にチャレンジしている大家さん

    国交省の動きを待たないで、入居者が「自分の好みのお部屋にできる仕組み」を取り入れている大家さんも出現し始めました。ある大家さんは、入居者が自由に壁面に棚類や飾りなどを付けられるように、リビングの壁の一面に構造用合板を貼って、どこでもしっかりネジや釘が効くようなDIY可能な壁を作られていました。同様の仕組みを新築の賃貸アパートに取り入れた大家さんもいらっしゃいます。その大家さんは、新築の時は競争力があるけれど、「築年数を経た将来のために施工した」と仰っています。また別の大家さんは、入居者に安心して暮らして欲しいという理由から「転倒防止金具を壁につけることが出来る付け鴨居」を部屋全体に取り付けていました。いきなり「自分好みのDIY」はハードルが高くても、壁に自由に絵が描けたらお子さんが楽しいのではないかと、壁一面がチョークボードになる壁紙を貼って、入居者にチョークをプレゼントしている大家さんもいらっしゃいます。





    建て替えまでの短期貸しだから、壁にペン キを塗っても棚を付けても「何をしても良い」という太っ腹な大家さんもいましたが、 そう言うケースこそガイドラインを利用してやれる範囲を示し、危険な状態にならないようにすれば良いわけですね。 良質な借主ほど不自由に暮らしている? 賃貸住宅に住む人は契約時に、原状回復義務や国土交通省の敷金清算ガイドラインについてみっちり説明を受けるため、「壁に穴はあけられないし、あけたら退去時にお金を取られる」と思っています。そのために、ルールを守ろうという質の良い入居者さんほど、時計やカレンダーを付けるのさえ躊躇し、棚やフックなど「以ての外」という不自由な暮らしを余儀なくされているのです。自分の個性を出したい、暮らしやすい住まいにしたいと願う入居者は、暮らしに関心のある方々なので、お部屋を大切に使いますし入居マナーも良い、という傾向にあります。大家さんがもっとも好む入居者さんたちです。ここに挙げた大家さんの事例でも、入居者が自由にして良いレベルはそれぞれ違いますが、釘の穴すらおいそれとあけられない生活と比べたら大きな変化だと思うので、暮らしに関心のある良い入居者層から支持 される1つの方法になり得るのではないかと思います。DIY 賃貸なんて良く分からないし、実際に取り入れるのは難しいのでは?という大家さんも多いと思いますが、例えば長年住んでいる入居者から「高齢になった親のために手すりを付けてもいいですか?」と聞かれて、それを許可するのもDIY 賃貸です。要するに、入居者が住みやすいように多少の手を加えることを許可する仕組みです。「賃貸だから穴はあけてはダメ」「原状回復で元に戻し続ける」という考え方から一歩進んだこの仕組みを、まずは知るところから始めてみてはいかがでしょうか。

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